第7回ワークショップ報告「 Obama Hacks ! 」

皆さん、花粉が飛び始める2月初旬 以下がお過ごしですか? 事務局の天野です。 第7回ワークショップは、なんだか分からないけどスゴイと言われている 「オバマーケティング」(米国第44代大統領 オバマの選挙活動でのマーケティング)。 実際にオバマ陣営がやったことはマーケティング的に見ても「なるほどなあ」と思うことは多い。 でも特段新しいことをやってるわけじゃなくて、 そこにある本質を見極めることができれば、自分達の仕事にも応用できるんじゃないか ⇒「Obama Hacks !」としてまとめられるのではないか? と思ったので、mixbeatのみんなで話し合おう。と言うのが今回の企画でした。 まず最初に、 「本質を見極める」⇒「言語化する」という 今回の勉強会の意識をすり合わせる為に、 事前の宿題を基にしたディスカッション。 事前の宿題はコチラ。 ================================================================ 「『Thank you』メール」 11月4日の大統領選の勝敗が明らかになったのが東部時間 午後11時。 11時30分頃にジョン・マケインが敗北宣言をして、バラク・オバマに よる勝利宣言スピーチは12時頃を回る頃だった。 その間にこのメールが届いた。 同じメールを受け取った人は約300万人。 これは、barackobama.comに名前を登録した人の数だ。 メール本文(※日本語訳) これからグランドパークに行くところだけど、まず、君たちにお礼を言いたい。 僕たちは今夜、歴史を作った。それをどう成し遂げたか忘れて欲しくない。 君たちが、このキャンペーンを通じて連日、歴史を作ってきたのだ。 家々を訪ね、寄付をし、なぜ今が変革の時だと思うかを家族や近所の人々に伝えたからだ。 このキャンペーンに時間と才能と情熱を注ぎ込んでくれた君たち 全員にお礼を言いたい。 この国を正しい方向に戻すには多くの作業が必要だ。だから次に何をするか近いうちにお知らせする。 でも、一つだけ、明確にしておきたい。この全ては、君たちがいたからできたのだ。 ありがとう。バラク ================================================================ これをもとに様々なレイヤーの答えがあり、活発に議論が交わされました。 ・支持者に楽屋裏を見せることで親近感を一層強めた。 ・支持者たちの力で大統領になれたことをいち早いタイミングで伝えた。  →透明性と親近感 ・新しい時代のカリスマの定義、 「雲の上の存在」から「より近い存在(生活者レベル)へ」 ・インディーズバンドとの相似性、ファンの立場として育てるような感覚の共有 ・スタ誕との類似性 その後、このテストと同じようにオバマが実施した施策に関する テストを実施しました。 問題はこんな感じです。 「リンカーンやルーズベルトになぞらえたイベント演出」 「1,800本以上もアップロードしたYouTube」 「米大統領候補としてゲーム内広告を出稿」 オバマは「選挙に勝った」という結果のもとに議論されるので、 結果、「オバマのマーケティングはなんか新しいことをやったからスゴイ!!」 という結論になりがちです。 しかし、一つ一つを話題にして議論をしていくと、 その施策自体は、 ■戦術=IDEA(企画)×TIMING(適切なタイミング)×METHOD(適切な手段) という図式なのかで、より効率的なアプローチをしていることが よく分かりました。 以下、出席した塾生からのメモを参考に、 面白い切り口だなぁと思ったものを列挙 「リンカーンやルーズベルトになぞらえたイベント演出」 ・「無名」+「限られていた条件(期間、時間)」=「最適な施策のデザイン」  →自国の過去の実績を意識させ、その姿を自分に投影させることで信頼感を獲得。 ・歴史的評価の引用。 ・過去を否定せず、スタンスを変えない、その分かり易さと伝わり易さのメッセージ性。 ・マス(TV)に対して最適化されたパフォーマンス 「1,800本以上もアップロードしたYouTube」 ・限られた時間でのコミュニケーションという制約の中、「量」という選択をした。 ・編集スタッフを置かず「製作スタッフとカメラマン」だけでアウトプットするスピード  →ありのまま・等身大の身近な姿を配信。 ・時間が限られているので「質より量」を配信。また配信するサイトをYouTubeに絞る事で、  「1億PV」という数を演出しインパクトを与えた。 ・質より圧倒的な量を重視し常に支持者とコミュニケーションをして、親近感を与える。 ・自分の情報の開示ハードルを下げることで編集費を下げられる。  →結果として配信量が増大し閲覧数が増加する ・1800本で合計1億回の閲覧は1本当たり55,555回  →1本当たりで考えるとそれほどリーチは多くない ・1億回という数だけで考えるのはまずい ・合計1億回の閲覧というPRネタを作りにいった可能性もある  →YouTube以外の動画サイトをあまり活用していない理由 「米大統領候補としてゲーム内広告を出稿」 ・「初」の施策に対するこだわり、これまでの選挙戦では誰も手掛けていないメディア ・ROIをそんなに意識した施策では無い  (ただ激戦州のみ配信したところを見ると、やはり直前になって票を取りに行った?) ・話題づくり。「ゲームに理解を示し、新しい事・面白い事をする大統領候補なんだ」 ・これまで選挙では誰も手がけてないメディア→PRのネタ(ニュース化)として使った ・ゲームを通して「一人一人の生活に入り込む」→ユニークなタッチポイント ・テレビをみないユーザーの票を獲りにいった→若年層に対する効果的なチャネル  →激戦区のみにしぼって広告配信をしている そういった本質的な議論をしていくと、 気付くことがありました。 それは、オバマ(もしくは、優秀なブレイン)は 「誰に」、「何を」、「どういった形で」伝えるのかということを 非常に効果的に考えていると言うことだけでなく、 日本でも、各施策ごとには同じような事例があると言うことでした。 今回はワークショップの限られた時間の中だけだったので、 議論中心だったのですが、今後は日本の事例を織り交ぜ、 どこかで発表したいと思っています。
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