第11回ワークショップ『メディア・リテラシーを高める』

5/9(日)に第11回ワークショップを開催予定だったのですが、私の準備不足のため、中止ということになりました。 事務局・塾生には、ご迷惑をおかけしてしまい、大変申し訳ございませんでした。 この場を借りて、謝罪いたします。 ワークショップを実施することはできなかったのですが、代わりにワークショップ概要についてのプレゼンテーションを行いましたので、その内容を報告いたします。 今回は、以下の目的・テーマでワークショップを準備していました。 【目的】 メディア・リテラシーを高める 【テーマ】 偏った視点に惑わされず、情報を見極められるようになる 日々多くの情報に接する現在、「メディア・リテラシー」の重要性は高まってきているといわれています。今では小学校でもメディア・リテラシーの授業が行われるなど、現代人として必須の能力といえるものとなってきています。 しかし、「メディア・リテラシー」という言葉は知っていても、具体的な定義に関しては知らない人も多いかと思います。Wikipediaに記載されている文章が非常にわかりやすくまとまっていたので、紹介いたします。
メディア・リテラシー(英: media literacy)とは、情報メディアを主体的に読み解いて必要な情報を引き出し、その真偽を見抜き、活用する能力のこと。 「情報を評価・識別する能力」とも言える。ただし「情報を処理する能力」や「情報を発信する能力」をメディア・リテラシーと呼んでいる場合もある。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%83%86%E3%83%A9%E3%82%B7%E3%83%BC
今回はメディア・リテラシーの中でも、特に『データ・リテラシー』についてフォーカスした内容でワークショップを構成しました。 数多くの情報の中には、さまざまなデータが根拠として紹介されています。しかし、そのデータの取り上げ方に偏り(バイアス)がある、データ自体に問題があるなど、信頼に値しない情報が数多く存在します。今回そういったデータを正しく見極められるように、塾生には宿題として「データの取り上げ方、またはデータ自体に偏りがある記事に読み、その感想を書く」ということをやってもらいました。 多くの記事には、書き手の意図や背景があり、それを表現するためのテクニックが用いられています。メディア・リテラシーのワークショップを受ける前に、それを正しく見抜けるのか?ということを検証するためにこの宿題を出しました。 読んでもらったのは、例えば以下の記事です。
『企業のTwitter活用の実態――MMD研究所調べ」 http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1004/20/news023.html
この記事は、記事自体より調査に問題ある例で、見抜くポイントが3つがあります。 1)サンプルに偏りがある。 Twitterに肯定的な業種が多くなっている。 回答者の企業の業種トップ3は「Web・モバイル制作」(17.5%)、オンラインメディア・コンテンツ運営」(12.8%)、「総合・一般広告代理店」(11.7%)。 2)調査方法に問題がある。 Twitterで対象者を募っているので、Twitter肯定派である対象者を意図的に多く集めようとしているのではないかと考えられる。 3)効果の指標が不明瞭。 何をもって効果としているのかが不明であるため、効果の指標がわからない。また、「それなり」というあいまいな表現の選択肢があり、それが半数のほとんどを占めている。 つまり、この記事(調査)の意図として、『Twitterが多くの企業に利用されていて効果があげているように見せたいのではないか?』ということが考えられます。 ちなみに、塾生もこの記事はデータに問題があるということを指摘する人が多かったのです。しかし、他の問題ではこういったデータ部分について触れずに感想を答えている人も多かったです。(メディア・リテラシーという意味では、きちんと見抜けている人は多かったのですが、今回はデータが主眼なので。) さて、例で取り上げたようなわかりやすい記事はいいのですが、巧妙なものもあります。そこで、データを見る上、注意すべきポイントを4つに整理し、紹介いたします。
  • 調査対象
<チェックポイント> サンプル数は少なすぎないか?対象に偏りはないか? など
  • 調査手法
<チェックポイント> RDD調査なのか?Webアンケートなのか? など (RDD調査は携帯電話しかない家庭の意見は反映されない。)
  • 調査内容
    <チェックポイント> 誘導的なアンケートになっていないか? 情報はきちんと提供されたうえでのアンケートになっているか? など
    • 調査の切り口
      <チェックポイント> 少ない数字を誇大に表示していないか? 関係のないデータ同士を関係があるようにみせていないか? など これらのポイントに注目することで、偏った視点で書かれた情報を鵜呑みにせず、正しく見分けられるようになると考えています。しかし、これらのポイントを知ったとしても、すぐに見極められるようになる訳ではありません。 そこで、できるだけ早くデータ・リテラシーを身につけるトレーニングとして、“メディアを体験する”というワークショップを用意しました。 ここの部分を実際にやることはできなかったのですが、以下のような内容で進める予定でした。
      • 参加者全員にデータと調査対象、調査手法などを提示し、指定した書き手の意図・背景にあわせて、記事を書いてもらう。
      • 全員が書いた記事の中から一つを選び、その記事に偏りがあるということが見抜かれないような記事に、全員でブラッシュアップする。
      実際に記事を書く体験をすることで、情報の受け手となった時、書き手の意図がわかるようになり、リテラシーを高められると思います。 以上がプレゼンテーションの内容になります。 — また、今回Ustreamを通して、プレゼンテーションを塾生に見てもらうということも行いました。初めて“Ustreamで話す”ということを体験したので、そのときに気付いた点についても紹介いたします。
      • 通常のプレゼンとは違う準備が必要。
      相手が見えないこともあり、ゆっくり話すことを意識してはいたのですが、想定よりかなり短い時間ですべての内容を話し終えました。 視聴者とTwitterでコミュニケーションを取ることができれば、質問に対して答えることもできますが、そういうものが用意できない場合は、予め質問として出てきそうな点を整理したプレゼン内容を用意し、解説する必要がありそうです。
      • 資料の文字は少なく、大きく。
      撮影環境にもよると思いますが、文字がかなり見づらいという意見がありました。少人数に対してプレゼンテーションする場合と違い、この点も考慮しないといけないなと感じました。
      • リアルタイムでもタイムラグがある
      今回の放送では、撮影したものが画面に表示されるようになるのに、約2分程度かかりました。こういった遅れが発生することを理解したうえで、プレゼン内容や企画を検討する必要がありそうです。 以上、第11回ワークショップの報告となります。
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